第2次東海市健康増進計画
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60 私は45歳、2人の子どもと夫の4人暮らし。夫は、最近歯がしみる、歯が浮いた感じがする、と言っている。歯医者に行けばと勧めるが、なかなか腰を上げない。重症の歯周病は厄介だと聞くので心配だ。歯と口の健康って本当に大事、と気づいたのは、5年前に近所の歯科医院で市の歯周疾患検診を受けてからだ。自覚症状は全くなかったのに、歯周病と診断、歯みがきが不十分と知った。歯石を取るのに数日かかったが、次第に口の中がすっきりして気持ちが良くなり、左右でよく咬めることを実感できるようになった。今では定期歯科健診を欠かさず、お口の健康は絶好調。私はいいけれど、夫は大丈夫かしら・・・。 お隣に住む亀場さんは、ご主人を介護している。背の低い奥さんは、シーツなどの大物を干す時は私に頼みに来る。今日も「良子さん、お願い。」と声がかかった。「昨日は歯医者さんが家に来て、おじいさんと私の歯を診てもらったの。年に1度、歯医者に行けない者でも歯を診てもらえるようになって。ありがたいわ。おじいさんの入れ歯も、飲み込みの具合もいいし、心配ないって。」「まあ、良かったわね。」と返事をしながら、今日は息子の元気の定期歯科健診があったことを思い出した。「野球でプロを目指すなら歯が大事」と書かれた新聞の記事を読み、それから元気はよく歯みがきするようになった。中学で給食後の歯みがきをする生徒は少ないそうだが、元気は歯を大切にする習慣が身について、放課にみがいているらしい。これも小学校でみっちり歯みがき指導を受けたからだと思う。フッ化物洗口を、保育園の年長から小学校、中学校と続けているせいか、むし歯はなく、おかげで歯医者さんとは大の仲良しだ。 「ちょっと、これ見て。」と亀場の奥さんが、嬉しそうに8020表彰の推薦書を見せてくれた。歯の本数は32本と書かれている。「私ね、全部、自分の歯なの。それに、健口体操っていうお口の体操を公民館で習って毎日やっているからかしら、なんだか顔が若返ってきてるの。」何より、若々しい亀場夫人が80歳であることに私は驚いた。歯がいいことってスゴイ、老化も止まるんだ。 帰宅すると、夫が頬を押さえてソファに寝そべっていた。聞くと、歯の痛みに耐えられず、早退して歯医者へ受診したとのこと。「今日はとても大事な接待があったのに、歯で台無しになるとは。タバコも歯周病を悪化させる要因だと注意されたし。ちょっと考えないとなあ。」いつもは、私の言うことに耳を貸さない夫がしみじみ話すのを聞いて、「歯ブラシとコップ、会社にも持っていく?」と笑顔で応えた。主人公笑顔 良子(45歳)「気づくのが早ければ…」10年後のストーリー

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